若者だって座りたいんだよ! 公共交通「席譲り」論争を分析する
鉄道の「席ゆずり」論争は、マナー意識と混雑が引き金。監視ポスターや厳しいマナー指導は根本的な解決にはならない。公共交通の運営方針に改革が必要だ。
若者だって座りたい

ネット上でしばしば論争になるテーマのひとつに、電車での「席ゆずり」がある。鉄道会社では常に「座席を必要とされているお客さまに席をおゆずりください」と呼びかけ、その対象は
・高齢者
・障がい者
・妊婦
・幼児連れの人
などとされている。一見何も問題はなさそうだが、しばしば「席ゆずりを強要された」とか、直接いわれないまでも暗にゆずれという「圧」を受けたなどの不快感の表明が見られる。
「疲れている若者が、年金で遊んでいる高齢者に席をゆずる必要があるのか」
という世代間対立にまで発展する論争もある。ネット上のこの種の情報には、炎上狙いの作り話や過度の脚色が混在している可能性もあるので注意が必要だが、本来は誰でも座れるに越したことはないはずである。鉄道会社がいう「座席を必要としている人」でなくても、若い人でも
・身体的/精神的に疲れている人
・夜勤明けの人
なども少なくないはずだし、立ったまま資格試験の参考書を広げて勉強をしている人もいる。それにしても「対立」とはそもそも無縁のはずのマナーがなぜ論争になるのだろうか。