週給30万円? オーストラリアの「交通整理バイト」が“教師の収入”を上回っているのは本当か

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工事現場などで作業灯を手に車や通行人を誘導――。豪州のロリポップレディ(女性学童擁護員)たちは、教師や看護師以上の高給取りという。本当か。

結論・おいしい話には……

豪州の歩道(画像:写真AC)
豪州の歩道(画像:写真AC)

 ということで、「豪州のロリポップレディの仕事はおいしい」という結論でよいだろうか。おいしい仕事としての投稿でバズり、一躍脚光を浴びたロリポップレディのバイトだが、その後、同様にロリポップレディに関する投稿で大いにバズった投稿がもうひとつある。それは、その仕事の過酷さと安定性のなさにキレる女性の投稿だ。

 彼女は、きっかけとなった最初の投稿をした女性などロリポップレディの仕事をおいしく魅力的だと「あおった」人たちに対し、

「あなたたちの投稿に私はだまされた」
「なぜうそをつくの?」

と怒り心頭だった。“おいしい話には裏がある”のが世の常だ。高給を得ているというのは必ずしもうそではないが、実のところ、ロリポップレディの業務には、その高額の報酬に比例する「過酷さ」がついてくる。

 まずは、長時間の立ち仕事であること。前述のシドニーの女性が700ドル以上を稼ぎだした日、彼女は12時間も勤務をしている。そう。ロリポップレディは、炎天下でも吹雪でも大雨でも、どんな悪天候でも、土やほこりにまみれて路上に立ち続けなければならないのだ。

 そして、道路上に立つということは、常に危険と隣り合わせだ。いつ車が突っ込んでくるやもしれない。ひとつ間違えば自分や他人の命に関わるため、神経が休まらないことだろう。そのうえ、イライラしたドライバーから暴言を吐かれることも珍しくない。女性の場合は、通行人からセクハラ被害を受けることも日常茶飯事だという。

 しかも、仕事がコンスタントにあるかはそのときの状況に大きく左右され、自分ではコントロールができない。夜に翌朝からの仕事を突然依頼され、休みなく何日も働く羽目になることがあれば、またその逆に、仕事が何日もなく、ぱったり収入が途絶える危険もある。まるでギャンブルだ。つまり、「きつい、汚い、危険」のいわゆる3K労働に「不安定」が加わる厳しい仕事、それが現実なのだ。

 とはいえ、こういった仕事が過酷な3K労働であることは、どの国でもおなじだ。日本の交通整理だって雨の日も雪の日も危険な道路上での立ち仕事だ。しかし、だからこそ高額報酬があってしかるべきなのだ。それが実現できているのが豪州なのだといえる。

 では、そもそも豪州のロリポップレディたちは、どうしてそんな法外な給与を手にできるのだろうか。日本とは何が違うのだろうか。

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