全国各地で減便&廃業! もはや「路線バス」という発想自体が古いのだろうか【連載】ホンネだらけの公共交通論(10)
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「路線バスという発想自体が時代遅れなのか」とさえいいたくなるほど、バス事業自体が廃業に追い込まれている地域も多い。
マーケティング調査の重要性

そもそもオンデマンドバスは、利用者が少なければ成り立たないし、地域独自のバスにすることを忘れてはならない。
一時期のコミュニティーバスブームを思い出してほしい。武蔵野市のムーバスは人気を博し、全国の自治体関係者が視察に訪れ、まねをするようになった。しかし、地域の特色を軽視・無視し、路線開設を優先した結果、多くのコミュニティーバスは失敗した。
事前に綿密なマーケティング調査を行い、その地域ならではのコミュニティーバスを目指したところではうまくいっている。これは、オンデマンドバスも同様である。マーケティング調査とその結果に基づいたサービスの開発が不可欠である。
さらに、サービスの特徴を周知するためのブランディングも考える必要がある。例えば、地域の高齢者の通院、買い物、公共施設訪問などのニーズに応じた待ち合わせ場所の設定など、きめ細かなサービスを提供することが重要だ。
マーケティングリサーチを専門とする筆者は、オンデマンドバスサービスの成否は、運行計画の段階で利用者数を綿密に予測できるかどうかにかかっていると考える。地域住民への徹底したニーズ調査を行い、採算性を十分に考慮した上で計画する必要がある。
実際、多くのオンデマンドバスは実証実験が多く、実際の運行・普及に進むかどうかの判断に十分なデータが得られていないケースもある。この分野での公的財政支援も期待される。