フーシ派の攻撃で商船が「スエズ運河」を避けているのに、なぜ海運は平穏を保っているのか?

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地中海と紅海を結ぶスエズ運河は、世界の物流の10%が流れる大動脈である。しかし、このような状況にもかかわらず、世界の海運は平常レベルを保っている。なぜだろうか。

海上貨物は急がない

スエズ運河の位置(画像:OpenStreetMap)
スエズ運河の位置(画像:OpenStreetMap)

 スエズ迂回の影響が限定的なのはなぜだろうか。

 第1の理由は、海上輸送は急ぐ貨物を扱わないことである。そのため喜望峰廻りとなってもあまり困らない。

 今、商船はどのような商品を運んでいるのだろうか。

 時間をかけてもよい荷物である。劣化するものではない。あるいは冷凍しても価値が落ちない商品である。

 ひとつは、一次産品である。石油、液化天然ガス(LNG)、鉱石等の資源、小麦や大豆といった穀物、鋼材や木材の素材である。これらはおおむね専用船をつかって運んでいる。

 もうひとつは、安価であり、とるに足らない商品である。水そのものであるミネラルウオーターはその好例である。大量生産するファストファッションのような雑貨やガチガチに冷凍できる普及価格の食肉の類である。こちらはコンテナ船で運ぶ。

 逆に急ぐ貨物は、ほぼ扱わない。そのような商品は飛行機や鉄道で運んでいる。

 だから、海上輸送はスエズ迂回となっても大した影響はでない。定時出発と定時到着のスケジュールさえ守れれば輸送時間が伸びたところで差し支えはないのである。

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