旅行業界が血眼ウォッチ! 経済効果「7700億円」を生み出す米超人気歌手とは
ツアー誘致が生み出す経済効果

今回のスウィフトのツアーは「The Eras Tour」と名付けられている。「era」は、訳すと「時代」だ。10代半ばでカントリーシンガーとして出発した彼女のこれまでの軌跡をそれぞれの「時代」として振り返る記念碑的なツアーだ。
ツアー全体のチケット売り上げは、10億ドル(約1540億円)にも上るといわれている.
チケットの売り上げもさることながら、波及する経済効果にも注目が集まる。彼女のツアーは約
「50億ドル(約7700億円)」
を生み出すと、調査会社クエスチョンプロのアナリストは見ている。ツアー日程が増えるとまだまだ膨れ上がる可能性もある。まさに、史上まれにみる記念碑的モンスターイベントだ。
「スウィフトが街にやってくる」その意味は、地方都市にとって大きい。その経済効果は前述してきたとおりだが、都市のブランディングにも一役買う。彼女のツアー誘致に成功した中堅都市のインディアナポリスの広報担当者は、
「洗練されていてクールでヒップ、上昇志向のある都市として認められた」
と述べている。彼女のツアー誘致は、都市レベルのみならず国家レベルでも注目されている。カナダのジャスティン・トルドー首相は、スウィフトが英国とヨーロッパへのツアーを発表した「X」のツイートに自らがリプライを送り、カナダ誘致へのアプローチを公然と行っている。
その甲斐あってか、スウィフトは2024年のツアーにカナダが追加され、バンクーバーの三つの日程だけでも市に7億カナダドル(約780億円)もたらすと推定されている。国家元首のナイスプレーである。
The Eras Tourの日本公演は東京ドームでの4コンサートのみであった。彼女のツアーを誘致するためには、最低でも5万人は収容できる巨大な会場施設が必要であり、ともなう経費もハンパないことだろう。簡単に日本の地方都市が誘致できるレベルではないことは明らかだ。
しかし、たかが音楽イベントと呼べるレベルではない経済効果を彼女は体現している。テイラー・スウィフトのようなレベルは難しくとも、
「旅行業界の経済をブーストするヒント」
が、彼女のThe Eras Tourにはある。
「もしテイラー・スウィフトが経済だったら、彼女は世界50か国分よりも大きいだろう」
と前述の経済アナリストは述べている。音楽やエンターテインメントにそのような力があるとは驚きだが、これは旅行関連の業界にとっては、現実味を兼ね備えた夢のある話だ。