横浜みなとみらいで大注目も「都市型ロープウエー」計画が遅々として進まない理由

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新たな交通手段として注目されるロープウエー。2021年には、横浜で日本初の都市型ロープウエーも開業したが、全国的な導入は進んでいない。いったいなぜなのか?

関門海峡にもロープウエー計画があった

山口県下関市にある火の山展望台の位置(画像:(C)Google)
山口県下関市にある火の山展望台の位置(画像:(C)Google)

 ただこれまで、公共交通として導入しようという動きはなかったわけではない。実は1990年代から存在しているのだ。

 1992(平成4)年、関門海峡に面した福岡県北九州市と山口県下関市の間に「関門海峡ロープウェイ」の建設計画が立ち上がった。この計画は、関門橋と並行して北九州市の古城山と下関市の火の山をつなぐものであった。

 計画の背景には、海峡を挟んで都市圏を形成する両市の交通量があった。当時の海峡間には、在来線と新幹線の鉄道用トンネルに加えて、国道トンネルと関門橋の道路があった。両市の住民は第二関門橋の建設を要望していた。関門海峡ロープウェイは、これに加えた生活道路的な位置付けとして構想された。

 しかし、「ロープウエーに多額の建設費を投じるなら、むしろ新たに橋を架けるほうがよい」との考えらが多く、実現に至ることはなかった。その後、第二関門橋の建設計画も頓挫。現在では、国土交通省が北九州市小倉北区から下関市彦島を結ぶ下関北九州道路を承認し、調査が始まっている。

 これ以降、都市型ロープウエーの構想はほぼ見られなかったが、2017年になって現実味のある計画が浮上した。

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