横浜みなとみらいで大注目も「都市型ロープウエー」計画が遅々として進まない理由

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新たな交通手段として注目されるロープウエー。2021年には、横浜で日本初の都市型ロープウエーも開業したが、全国的な導入は進んでいない。いったいなぜなのか?

博多駅と博多港を結ぶ構想もあった

赤線部分が「福岡スカイウェイ構想」のルートイメージ(画像:(C)Google)
赤線部分が「福岡スカイウェイ構想」のルートイメージ(画像:(C)Google)

 それは、JR博多駅~博多港ウオーターフロント地区を結ぶもので、この案は福岡市が2015年に同地区の将来像を公募した中で生まれた。あくまで将来の交通手段のアイデアのひとつだったが、高島宗一郎市長が意欲を示したことで計画は盛り上がりを見せた。

「「私の夢です」。高島宗一郎市長は昨年12月、自身の政治資金パーティーで「福岡スカイウェー構想」を披露した。スクリーンに映ったのはロープウエー。JR博多駅と、クルーズ船が寄港する博多港の約2キロを結ぶイラストが示された。「地下鉄の2分の1の輸送力があり、事業費は7分の1」。シンガポールやバルセロナの導入事例も紹介した」(『朝日新聞』2018年5月12日付朝刊)

 現在はコロナ禍で停滞しているが、福岡市は2010年代後半から「アジアの玄関口」としての機能を高めていた。博多港には韓国との間に国際航路が既に存在していたが、各国のクルーズ船がここに寄港するようになり、博多港が福岡空港と並ぶ海外からの入り口となっていた。それを受けて、博多港ウオーターフロント地区でのホテルや商業施設の開発も進んでいた。

 現職市長が乗り気だったこともあり2018年の市長選では、ロープウエーが争点にもなっている。高島市長はこの選挙で再選したため、計画はさらに進展。2019年2月には市議会に検討費5000万円の予算案が提出され、市が制作したイメージ図も公開された。しかし、建設ありきの検討に対して市議会が反発。結局、予算案からは検討費も削除されることとなり、高島市長も計画撤回を余儀なくされた。

 この計画が頓挫したのは、性急すぎる市長への反発という政治的理由からだった。再開発によって、コロナ禍後の利用者の急増が予想される博多港ウオーターフロント地区への公共交通の整備は具体化していない。

 これまでの事例を見ると、ロープウエーに対してはいまだにアトラクションという意識が根強く、

・バス路線の新設
・次世代型路面電車(LRT)の建設

に比べて、奇をてらった案として捉えられる面が否めない。ただ、建設費が安く既存の道路を疎外しない点においては、今後とも十分に検討される交通手段になりそうだ。

 本来の意味での都市型ロープウエーを最初に建設するのは、果たしてどこの街なのか。今後も目が離せない。

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