EV・ハイブリッド車人気の陰で、「天然ガス自動車」がいまいち普及しないワケ

キーワード :
, , ,
ハイブリッド車やEVに加え、環境意識の高まりから天然ガス車も注目されているが、前者ほど話題になっていない。なぜだろうか。

NGVが普及しない理由

天然ガススタンド(画像:日本ガス協会)
天然ガススタンド(画像:日本ガス協会)

 NGVの普及にはいくつかの障壁がある。そのひとつが「充填ステーション不足」だ。日本のガソリンスタンド数は2022年度末までに約2万5000か所と推計されているが、天然ガスステーションは約300か所(ガソリンスタンドの約1.2%)と極めて少ない。

 また、2023年3月31日時点、急速充填所は163か所しか存在しないため、消費者は燃料切れを起こしやすく、NGVの購入を控えている。

 もうひとつの問題は、NGVの「初期コストの高さ」である。NGVはガソリン車やディーゼル車よりも製造コストが高いが、これはガスを高圧で貯蔵する必要があるためだ。

 いくつか例を挙げると、トヨタが2003年に販売した商用車用の「プロボックスCNG」は、発売当時のメーカー希望小売価格が265万円~だった。一方、同年発売のガソリン車は約135万円~と、倍以上の差がある。購入コストがこれだけ高ければ、消費者が気軽にCNGを手に入れることは難しいだろう。

 市場での競争も普及を妨げる。前述したように、近年市場ではEVなど他のクリーンエネルギー自動車が注目を集めている。

 日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会がまとめたデータによると、2022年度のEVの国内販売台数は5万8813台で、前年度比2.7倍となった。また、軽EVの販売台数は前年度比48.4倍となり、着実にシェアを伸ばしている。

 将来的には水素自動車の開発・一般販売も計画されているが、NGVの普及は依然として遅れている。

全てのコメントを見る