「カーナビ」はなぜ普及し、そして衰退したのか? 過去~最近のトレンドを振り返る
カーナビやオーディオを自分で取り付けてクルマをカスタマイズする人は多い。いわゆる「アフターパーツ」だ。最近と過去のトレンドを見てみよう。
2000年代のカーナビ革命
購入したクルマに、自分好みのカーナビやオーディオを装着してカスタマイズする人は多い。いわゆる「アフターパーツ」だ。クルマ同様、アフターパーツにも流行があり、日々進化している。近年・過去の流行を見てみよう。
カーナビが主流になったのは、筆者(宇野源一、元自動車ディーラー)がディーラーで働き始める前の2000年代頃だったと記憶している。その頃と今とでどう変わったかを振り返ってみると、大きなポイントがあることに気づく。
それは、高性能モデルが売られ、人気があったことだ。クルマで聴く音楽がカセットテープからCDやMDなどさまざまな録音メディアに変わり、持ち運ぶものが増えたことで、カーナビ本体に録音できるモデルが一世を風靡(ふうび)した。当時はハードディスクドライブ(HDD)を搭載し、数千曲の録音機能を売りにしたモデルもあった。
このほか、車内で映像を見るためのDVD再生や、地上デジタル放送に対応したモデルもあった。まさに欲しい機能が満載だったのである。機能が増えるにつれてカーナビ本体の価格も上がり、高性能モデルでは20~30万円を超えることもあった。メーカー内には、
「機能を増やせば増やすほど売れる」
という方程式があったのだろう。