活況の物流不動産ビジネス、マーケットはどう成長してきたのか?【短期連載】素人に倉庫ビジネスは可能か(1)

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隣の芝生は青く見えるものである。話題になっているビジネスがあれば、そこに参入したくなる人が現れるのも無理はない。今回は、最近、筆者のもとに寄せられる倉庫ビジネスへの参入について、素人ができるのかを考える。

物流不動産ビジネスの状況

全国の主たる開発事業者における大規模賃貸物流施設の需給バランスの推移(画像:日本ロジスティクスフィールド総合研究所)。
全国の主たる開発事業者における大規模賃貸物流施設の需給バランスの推移(画像:日本ロジスティクスフィールド総合研究所)。

 物流不動産ビジネスとは、物流施設を対象として行われる、新規開発や売買、賃貸、投資などを指す。運送会社、倉庫会社のための事務所やトラックの駐車場なども物流不動産ビジネスとなるが、その花形は、倉庫・物流センターを対象としたビジネスだ。少し毛色は変わるが、古い倉庫をリノベーションし、事務所や店舗、レストラン、宿泊施設などにリノベーションすることも、物流不動産ビジネスの一つである。

 なお、本稿では以下基本的に、物流センターも含め、倉庫と呼称する。

 国内における物流不動産マーケットは、2008年のリーマン・ショックによっていったん成長を鈍化させたものの、2012年以降拡大を続けている。

 その頃から、「メガ倉庫」なる言葉が使われ始めた。明確な定義はないが、おおむね延床面積が10万坪を超えるような倉庫を指す。

 上図のとおり2012年以降、全国で大量の倉庫が供給されてきた。にも関わらず、物流不動産マーケットは、旺盛な倉庫需要に後押しされ、空室率を低水準に抑えている。主要地域別の倉庫空室率を挙げよう。カッコ内の数字は、比較対象としてオフィスの空室率を並べた。

・首都圏:2.6%(3.6%)
・近畿圏:1.6%(2.8%)
・中部圏:7.9%(3.8%)
・福岡圏:0.0%(3.0%)

 上記はCBREレポートおける2021年3Q時点の数値だ。なお、中部圏における空室率が著しく高い理由について、同レポートでは「今期竣工した1棟が、空き室を残して竣工したことが主因」と指摘しつつ、中部圏においても竣工後1年以上が経過した物件については、空室率が4%を割っていると説明している。

 新型コロナウイルスの影響によってテレワークが急激に社会へ浸透、あり方や必要性そのものが再検討されているオフィス需要と比べることに違和感を感じる人もいるかもしれないが、いずれにせよ、2020年には約120万坪、2021年には約150万坪という大量の倉庫が竣工したにも関わらず、この空室率は優秀な成績と言えよう。

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