銀座を走る「東京高速道路」 将来の“遊歩道計画”は問題山積みだった? 境界未定地の謎、今後どうなる

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東京高速道路は最近、メディアで取り上げられる機会が増えている。将来的に高速道路を廃止し、遊歩道として再生させる計画が持ち上がっているからだ。

境界未定地の謎

東京高速道路(画像:東京都)
東京高速道路(画像:東京都)

 筆者(昼間たかし、ルポライター)は前回、当媒体で東京高速道路(KK線)について、都心の境界未定地とされている理由を論じた(「銀座の上を走る「東京高速道路」の謎! なぜ建設時に境界線が引かれなかったのか」2023年10月29日)。

 東京高速道路は最近、メディアで取り上げられる機会が増えている。将来的に高速道路を廃止し、遊歩道として再生させる計画が持ち上がっているからだ。2030年以降、首都高速道路都心環状線の日本橋付近に地下トンネルが開通し、交通量が減少するため、東京高速道路は閉鎖される予定だ。そこで東京都は、このエリアを歩行者中心の新しい公共空間「Tokyo Sky Corridor(東京スカイコリドー)」として再生・活用する方針を固めている。

 しかし、都がこれまでに提示した資料には、この空間を実現するために解決しなければならない問題点については一切触れられていない。

 ひとつは、境界未定地の問題である。この背景については以前の記事で説明した。新しい公共空間がどの自治体にも属さないというのは奇妙なことである。もうひとつの問題はさらに深刻だ。この道路は高速道路以外の利用は許可されていないのだ。

 1951(昭和26)年、東京都は東京高速道路に対し、自動車道と駐車場を無料で開放することを条件に、公有水面の占有と工作物の設置を許可した。その後、この許可が取り消されたり、変更されたりした記録はない。

 つまり、許可の条件に従えば、高速道路が廃止された場合、道路と施設は取り壊され、外濠川に戻されなければならないのだ。都の資料には、このふたつの問題を検討した形跡はない。

 今回改めて、この問題を考えてみよう。

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