銀座を走る「東京高速道路」 将来の“遊歩道計画”は問題山積みだった? 境界未定地の謎、今後どうなる
東京高速道路は最近、メディアで取り上げられる機会が増えている。将来的に高速道路を廃止し、遊歩道として再生させる計画が持ち上がっているからだ。
遊歩道化と境界議論

一方、各区が帰属を争った主な理由は税収である。純粋な事業用であるため住民がおらず、住民税を徴収できない。焦点となったのは、たばこ税や電気ガス税などの地方税である。
境界をめぐる対立は一向に決着せず、税金の問題だけが1965(昭和40)年に決着したことが会議録に残っている。1965年9月の中央区議会第3回定例会で、同区の木村勇吉財政課長はこう述べている。
「都と共同調査が行われまして、事務的にはこの問題が解決するまでは、電気ガスにつきましては上がったのを折半しよう、たばこにつきましては一応あそこに川があれば川の中央線、中心線が旧でいけば境界線になるということで、その川の中心線から建物にかかる部分をそれでもって簡単にいえば間仕切りした、こういう考え方でございます。(中略)中央がただいま現在におきましては、いま暫定的な措置といたしまして10軒、千代田区が9軒、港1軒こういうようなことで一応はいっております」
引用部分にあるように、中央の境界を前提として所属が分類され、各店舗の自己申告によって納税区が決定される。これ以降、会議録で境界の問題が扱われることはほとんどない。どうやら、警察、消防、税金の問題が解決したので棚上げされたようだ。
では、今回の遊歩道化を機に再び境界を議論する機運はあるのだろうか。中央区と千代田区の両方に話を聞いたが、どちらも
「遊歩道化の件と境界の問題は関係ない」
というだけだった。特に機運がない以上、この問題を蒸し返すつもりはないという。
さらに都建設局に話を聞くと、答えはこうだった。
「そもそも境界線が未確定だったとは知りませんでした。しかし、都市開発において、境界線は要件ではないんですよ」