“撮り鉄問題”海外ではどう? トラブル続発は日本特有か 事業者とファンの付き合い方
一部の鉄道ファンの行き過ぎた行為が目立ち、社会問題化している“撮り鉄”のマナー。これは日本だけの問題なのか。海外ではあまり表だって取り沙汰されなかった鉄道ファンの暴走行為が、大きく報じられる事態も起こっている。
欧州で“盗り鉄”暴走

撮り鉄のトラブルが目立つのは、世界的に見て、日本がトップクラスの「鉄道ファンが多い国」というのも要因の一つだ。そもそも、撮り鉄に代表されるような「○○鉄」などという呼び方がある通り、様々なジャンルが存在し、それぞれに多くの趣味人口を抱えている。これは欧米など、鉄道が発達した地域との比較で見ても、桁違いに大きい。乗車するための運賃はもちろん、撮影のためのカメラ機材や鉄道模型など、鉄道趣味は元来、お金が掛かる趣味でもあるから、大勢のファンがいるということは、それだけその国が豊かであることの証でもある。
だが分母が大きければ、マナーを守れない人が目立ってしまうのは仕方がないことだ。日本以外の国でも、ホームの白線の外側に立って注意されたり、私有地に立ち入ったりという、鉄道ファンが関係するトラブルがないわけではないが、単に目立っていないだけのことだ。ファンの数が他国と比較して多い日本は、当然マナー違反を犯す人が目についてしまう結果となる。
ところがダイヤ改正を控えた2021年12月11日、ヨーロッパ各地も残念なニュースが相次いだ。同日で廃止となる列車のサボ(側面の行先表示板)が盗まれたり、ファンによって運行が妨害され、列車が遅延したりした。それも1カ国ではなく、ドイツやスイスなど複数の国に跨って発生した。このような過激な行動は過去にあまり聞いたことがなく、少々困惑している。
鉄道ファンの暴走行為は、国に関係なく一定数で起こるようだが、他人へ迷惑を掛ける行為は断じて許されることではない。今後、こうした行き過ぎた行動が各国へ広がることがないよう祈るばかりだ。