物流危機の山場は2024年ではない! もっと深刻なのは「2030年問題」だ
さまざまなメディアで大々的に報じられた「2024年問題」。しかし、それを乗り越えても物流の持続性は早晩破綻する可能性がある、いったいなぜか。
2030年を過ぎて迎えるピーク

今後も少子高齢化が進むことを考えると、輸送能力は2030年以降も低下し続けると見るべきだろうか。
その可能性を完全に否定することはできないが、2030年を過ぎたあたりでピークを迎えることも多分に予想される。なぜなら、自動運転トラックをはじめとする
「先端技術の実用化」
が見込まれるからだ。
経済産業省と国土交通省の主催により設置された「自動走行ビジネス検討会」が2023年4月に発表した「自動走行の実現及び普及に向けた取組報告と方針 version7.0」では、特定区間の高速道路を対象に自動運転トラックの実証実験を実施し、2026年度以降に実用化するとの目標が掲げられている。
黎明期にあっては、ドライバーは乗らないが、運転をしない保安要員は乗車する。実際の運用に際しては、ドライバーは乗っているが運転はしないという状態になるだろう。そして、2030年以降は保安要員さえも乗車しない普及期が到来する。完全に無人のトラックが高速道路を走行するようになるわけだ。
三井物産とプリファードネットワークスの出資により設立されたT2(千葉県市川市)は、自動運転トラックの事業化を目指した取り組みを進めている。2023年4月には、東関東自動車道での自動運転トラックの自律走行に成功した。同社は、2026年3月までに自動運転トラックによる輸送サービスを提供するとの目標を掲げている。
こういった中長期での計画は予定どおりに進まないことが間々あるとはいえ、目標から4年遅れたとしても、2030年には自動運転トラックが高速道路を走るようになる。自動運転トラックの実用化は決して遠い未来の話ではないのである。