神戸市人口が150万人割れ 原因は本当に「震災」だけなのか? 衰退するニュータウン、貧弱な子育て施策、そもそも危うかった都市経営モデル
10月12日、神戸市は2001(平成13)年以来22年ぶりに人口が150万人を下回ったと発表した。根本原因は何か。
子育て施策が弱い神戸市

経済力が低下し、大阪で勤務している人が増えている状況は神戸市には圧倒的に不利だ。JRと複数の私鉄路線が走る関西圏では、
「乗り換えなしで大阪の中心部まで通勤できるエリア」
が極めて広い。とりわけJR西の運行する新快速は利便性の高い列車として知られている。
実際に、どれほどの時間差があるのか路線検索で確認してみた。
・明石(明石市)~大阪(52.2km):38分
・鈴蘭台(北区)~大阪(45.6km):1時間8分
・西神中央(西区)~大阪(52km):1時間7分
神戸よりもはるかに遠いイメージのある明石市のほうが圧倒的に近い。関東に比べて
「長い通勤時間を忌避する意識」
の強い関西において、市内に勤務するのでなければ、神戸に住むメリットはどこにもない。前述の新聞記者からは、さらにこんなことも。
「明石市では泉房穂前市長が子育て世代への支援を強化したことが話題となり、神戸市内で働く人がより手厚い施策を求めて明石市に移住するケースが増えていると聞きます」
明石市では2022年の人口は1300人の転入超過(転入数が転出数を上回っている状態)となっている。うち、神戸市からは870人の転入超過になっている。子育て施策が影響していることは明らかだが、神戸市では抜本的な対策をとる動きは鈍い。
人口減や経済の低迷を
「震災のせい」
にするのは容易である。ただ、神戸市はそればかりで問題点の検証を怠っている印象がある。今後、人口減少の原因を明確にできなければ、神戸市の再生はないだろう。