観光公害の救世主? 地元に精通した「観光タクシー」こそ、地域活性化に欠かせない存在である

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観光地を車で移動する旅行者が増えている。ウェブクルーの調査によると、旅行や帰省の際に利用するようになった交通手段として、約9割が「車」と回答している。なかでも「観光タクシー」の需要が急増している。

インバウンド対応必須

乗客とコミュニケーションをとるタクシードライバー(画像:写真AC)
乗客とコミュニケーションをとるタクシードライバー(画像:写真AC)

 国土交通省が実施した調査でも、

「ドライバーから、地元グルメや穴場スポットを教えてもらえるなど、地域密着型のサービスが欲しい」

というような声があった。地域ならではの視点からの案内や、観光地での興味深いエピソードは、旅をより魅力的にする要素なのだ。

 観光タクシーのドライバーには、観光地に関する豊富な知識だけでなく、軽妙なトークやおすすめルートの提案などを通じて、乗客の旅をより楽しいものにすることが求められる。

 例えば、旅行者から

「地元のおすすめグルメや穴場スポットを教えてほしい」

といわれたら、ドライバーは旅行者の計画したルートを考慮しつつ、彼らの好みに合ったものを提案できるよう、積極的にコミュニケーションをとりながら対応しなければならない。

 また、観光地など地域によってはインバウンド需要の増加が見込まれるため、外国語での対応が必須となる。そのため、観光タクシードライバーは英語をはじめとする外国語でのコミュニケーション能力が求められる。もちろん、異文化への理解も重要だ。

 運転技術だけでなく、観光地の道路状況や混雑状況を把握し、安全でスムーズな移動をサポートする能力も必要だ。

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