終電繰り上げはチャンス? タクシーや深夜バス コロナ前から進行していた「朝シフト」

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JRが発表した終電の繰り上げが波紋を呼んでいる。JR線に接続する私鉄でも繰り上げを表明する事例も出てきており、タクシーや深夜急行バスにとってはチャンス拡大、と見る向きもあるが、そうとも言い切れないようだ。

「むしろ朝が忙しい」 社会全体が変わる?

西武バスが池袋から運行している深夜急行バス。終電繰り上げの影響が予想される(乗りものニュース編集部撮影)。
西武バスが池袋から運行している深夜急行バス。終電繰り上げの影響が予想される(乗りものニュース編集部撮影)。

 このように終電の繰り上げは、バスにも様々な影響を及ぼすことが予想される。西武線沿線(おもに東京多摩北部、埼玉)でタクシーを営業する西武ハイヤーは、JRの終電繰り上げというより、「深夜バスの廃止や減便はチャンス」と捉えているとのこと。なお同社の場合、もともと深夜利用はエリア内、つまり東京郊外で飲む人や、終電を乗り越した人がメインだそうだ。

「終電の繰り上げはチャンスにも捉えていますが、いまの段階で夜間のお客様はまだまだ少なく、何とも……」と話すのは、東急東横線の沿線、横浜市港北区を中心にタクシーを営業する三和交通。むしろ、終電の繰り上げにより、営業エリアにおける夜の人口がさらに減ってしまう可能性もあるという。

 都心部においては、新型コロナウイルスの流行以前から、働き方改革などの影響もあり夜間のタクシー利用が減っているようだ。前出の日本交通によると、むしろ朝の通勤時間帯への対応を強化すべく、運転手のシフトも変えてきていたという。

「たとえば、朝7時8時に出庫して翌日2時3時に帰庫するシフトを、14時15時に出庫し、深夜早朝を経て9時10時に帰庫するシフトに変えるなどしています。朝の通勤時間帯に、スマートフォンアプリ経由を含めた無線配車の需要が集中しているからです。もともとクルマが少なくなる時間帯でしたが、深夜と朝の双方に対応するよう軸足を移しています」(日本交通)

 タクシーは新型コロナの影響で大きく需要が落ち込みましたが、そのなかでも、配車アプリを含む無線配車の需要は前年並みに回復しているとのこと。「いまはむしろ、朝が忙しい」という。

 都心と郊外など、地域によっても状況は異なるかもしれないが、前出の三和交通も、社会全体の「朝シフト」が進む可能性があると話す。(提供:乗りものニュース)