「訪日中国人」のマナーにネット民怒り心頭も 昭和時代の日本人も似たことをしていた、不都合な真実
日本人もかつては海外旅行のマナーが悪かった。よく引き合いに出されるのは、高度成長期から1980年代にかけての振る舞いだが、本当にこの期間だけだったのだろうか。
「忘れたい過去」を今生かせ

しかし、1990年代に入ると、ひんしゅくを買っていた日本人観光客は一気に姿を消した。多くの人が海外旅行に慣れ、成熟したからだと考えられている。
こうした日本人の歴史は、単に
「忘れたい過去」
ではない。海外旅行の大衆化とともに広まったマナーの問題は、再訪が期待される中国人観光客の動向を理解する材料となるからだ。
日本人観光客の下品な振る舞いの終焉(しゅうえん)は、急速に豊かになり、消費を始めることで人々がどのように変化するかを示している。中国人観光客も同様に、海外旅行でのマナーが浸透し、成熟していく可能性は高い。
だとすれば、中国人観光客が戻ってきたとしても、前例に倣った形でインバウンド需要を喚起することは難しいだろう。成熟した観光客に適した受け入れ体制を構築することにこそチャンスがあるのだ。
他人の行動をやみくもに非難する前に、自分/自分たちが過去に似たような行動を取っていなかったかどうかを考えるのは、政治的イデオロギーとは無縁の
「大人のマナー」
である。壮大なブーメランにならないよう、期待したい。