迷惑なだけじゃない 「違法駐車」が日本経済に及ぼす悪影響をご存じか
駐車違反の真実

違法駐車問題を考える上で参考となる、ほかのデータもある。それは、警察への110番通報総数に占める駐車車両に関する通報数だ。
2021年度の110番通報のなかで、事故や事件の通報以外の警察に対する何らかの要望だったのは80万6913件。そのなかで違法駐車に関する通報や要望、すなわち迷惑駐車に関するものは7万5099件。要望全体に占める割合は9.3%だった。迷惑駐車すなわち違法駐車、問題の本質はこの辺りにあるように思える。
さらに同じく、2021年度のデータで悪質駐車違反の実例としては放置違反金の未納付に対して滞納徴収を行った件数が1万32件。その結果、車検の継続が拒否された件数が1万126件。短期間に駐車違反を繰り返した結果、車両の使用制限命令が下された例が1683件あった。こうした事例の当事者こそが駐車違反問題の中心に存在しているということであろう。
年間に摘発される駐車違反事例のなかで、本当に問題があるのは
「ごく一部」
である。
多くのドライバーが実感として抱いていることは、このようにデータ上にもはっきりと現れている。その一部の人間の存在が、他のドライバーや経済活動全体に大きな影響を及ぼしているというということなのだ。
無法車両をなくす方法

違法駐車車両の存在は、裏路地などでの歩行者や自転車を巻き込んだ人身事故の原因にもなる。
しかし最も大きな問題は、交通量の多い幹線道路での円滑な通行の妨げだろう。1台の違法駐車車両の存在が車線をふさぐことで、トラックやバスを含む多くの車両が無駄な車線変更を強いられる。
そのことが渋滞を生むことも珍しくない。それは人とモノの双方においてスムーズな流れという経済活動を阻害するということである。それではこうした車両をなくすにはどうすればよいのか。方法論としてはふたつが考えられる。
まずは、悪質な事例について「放置違反金の額を大幅に上げる」という対策だ。行政処分を強化するのも手だろう。これは場合によってドライバーからの大きな抵抗を生むかもしれない。しかし、違法駐車に悩まされているのは大多数の善良なドライバーも同じである。
悪質かそうでないかの基準を明確にしつつ、厳正な運用に徹すれば理解を得られるだろう。ここでは「取り締まりしやすい場所を優先する」などといった
「警察側の都合」
は徹底的に排除することも重要だ。