新型ホンダジェットが「米国富裕層」の心を鷲掴みにするワケ 単独パイロットの夢実現か

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ホンダエアクラフトカンパニーは2021年、「ホンダジェット2600コンセプト」のモックアップを公開していた。これが今回発表された機体だ。最大離陸重量が8t級になると見られる。

高性能の鍵はどこにあるのか

ホンダエアクラフトカンパニーが本社を構える米国ノースカロライナ州グリーンズボロ市 ((画像:OpenStreetMap)
ホンダエアクラフトカンパニーが本社を構える米国ノースカロライナ州グリーンズボロ市 ((画像:OpenStreetMap)

 ホンダジェット2600の基本形態はHA-420を踏襲しており、独特のスタイルはそのままである。搭載エンジンはHA-420に搭載したHF-120というわけにはいかないため、ライバルとなるサイテーションCJ4やピラタスPC-24にも積まれているウィリアムズFJ44-4系列の新型FJ-44-4Cを搭載する。

 その同型エンジンを積むサイテーションCJ4の最大航続距離は、最新モデルでも2200ノーチカル・マイルに届かない。ホンダジェットは独特のエンジン配置や空力設計で空気抵抗の削減をうたっているが、それだけでは目標性能の達成は難しい。

 HA-420の場合でもそうだったが、ホンダジェットの特徴としてライバル機よりも優れた

「高高度性能」

がある。

 ホンダジェット2600も、最大運用高度の目標値を4万7000ft(約1万4325m)とサイテーションCJ4よりも2000ft高く設定し、上級機のサイテーション・ソブリンと並ぶ高度性能を狙う。空気が薄く抵抗が少ない高空を高速で飛行できれば、ライバル機を上回る航続距離の実現も可能になる。

 航続性能でホンダジェット2600を超えるサイテーション・ソブリンは大型であるため、旅客機などに適用される審査基準14CFR PART 25に基づいて型式証明を取得しており、パイロットふたりの乗務が前提になっている。

 これに対しホンダジェット2600は、HA-420やサイテーションCJ4同様、小型機に適用されるPART 23の枠に収まる機体規模としていることから、

「単独パイロットでの運航」

も可能になるだろう。

 ビジネスジェット機の最大需要国は米国だが、米国の富裕層には自分で操縦を楽しむオーナー・パイロットも多い。そうした需要に向けてもホンダジェット2600は非常に魅力ある存在で、前作のHA-420同様、

「クラスを超えた高性能機」

として市場を席巻する可能性は十分ある。

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