地方都市に広がる「医療モール」 駅前再開発の希望となるか、はたまた周辺環境悪化の権化となるか

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駅前再開発で商業施設に医療機関を集める医療モールが地方都市で広がっている。新たな集客の目玉として期待しているためだが、周辺地域への影響など不安も残る。

医療モールが増えたワケ

全面改装で医療モール整備が計画されている広島市のエールエールA館(画像:高田泰)
全面改装で医療モール整備が計画されている広島市のエールエールA館(画像:高田泰)

 医療モールは一般にショッピングセンターや駅ビル、タワーマンションなどの一角に複数の診療所や調剤薬局などを集約した施設を指す。ビルのテナントをすべて医療機関で埋めたり、戸建ての診療所を集めたりする方法を採ることもある。

 首都圏では21世紀に入って相次いで整備されるようになった。駅周辺の活性化にはこれまで、百貨店や量販店の誘致が定番だったが、若者の百貨店離れ、インターネット通販の拡大など消費動向が大きく変化し、集客の切り札といえなくなってきた。そこで、高齢化社会の進行に合わせて医療機関に目をつけたわけだ。

 地方都市では、人口減少が既に加速しているうえ、百貨店の撤退などで中心市街地の空洞化が深刻さを増している。しかも、2025年に戦後のベビーブームで生まれた団塊の世代全員が後期高齢者になり、医療需要は高まる見通し。

 医療モールを全国展開する開発業者は

「政令指定都市や中核市など一定規模の地方都市なら、医療モールが駅前の集客の目玉になるのではないか」

と見ている。

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