物流ドライバーの4割強が「業務量この5年で増えた」 迫りくる“2024年問題”で聞こえる、現場の声なき声とは
UDトラックスは、いわゆる「物流の2024年問題」に関して、全国の物流ドライバーを対象に実施した意識調査の結果を発表した。
物流ドライバーの労働環境について、現場の声は…?

次にドライバーの労働環境について、5年前と比較して改善されているかどうか聞いたところ、「感じない」ドライバーが58.8%と半数を超え、さらに4割以上は「業務量が増えたと感じている」と回答。業務の効率化の必要性については、78.6%が「効率化の必要あり」と答えた。
では、具体的にどのような対策が必要なのか、複数回答可で尋ねると、「運送業界への新規参入者(人手)を増やす」が60.0%と最多で、「荷待ちの時間を減らす」(56.8%)、「トラックの稼働率を上げる」(27.8%)などが続いた。1日の業務中に荷待ちの時間がどの程度生じているか尋ねたところ、平均2.1時間という結果になり、中には10時間以上と回答したドライバーも1.5%存在した。荷待ち時間をストレスに感じている人は 74.5 %に上った。
運送業界への新規参入(ドライバーとしての就労など)についても尋ねたところ、新規参入へのハードルが「高いと思う」人は63.3%に上り、「思わない」の36.8%を大きく上回った。新規参入した際の苦労した点として挙がったのは、上位から「トラックが古かった」「業務量が多くて仕事が回らなかった」「トラックが運転しにくかった」「運転の練習時間が短かった」という順で、「誰でも運転しやすいトラック/トラクタが必要だ」と「感じる」という回答は85%と極めて高かった。
調査結果を受けてUDトラックスは「『2024年問題』について、ドライバーの人手不足や高年齢化、荷待ち時間など、複合的な課題が多く残っていることが改めて分かった。ドライバーが乗りやすく、安心安全なトラックの開発を今後も進めていくことで、『誰一人取り残さない物流社会』の実現に向かっていく」とコメントしている。
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