JR東「オフピーク定期券」メリット満載も 社員の「通勤手当抑制」に全く同意できないワケ

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JR東日本は3月18日、「オフピーク定期券」を発売開始した。本当に役立つのか。

国内初の変動運賃制導入

Suica(画像:JR東日本)
Suica(画像:JR東日本)

「オフピーク通勤」は普及し、ラッシュ時の混雑緩和を実現できるのか――。

 JR東日本は3月18日、国内の鉄道会社で初めて変動運賃制を導入した。今回の制度導入で新たに発売されるのが「オフピーク定期券」で、ICカード乗車券「Suica」を利用したものだ。平日朝、ピーク時間帯以外だけで定期券として利用できる

 現在使われている通勤定期券に比べて、料金が約1割安くなる。一方、時間帯を制限しない従来の定期券は1.4%の値上げとなった。オフピーク定期券の対象となるのは、山手線や京浜東北線、中央線、総武線などの1都4県の

「約280駅」

を結ぶ区間だ。

 利用できないピーク時間帯は、

・東京駅:午前7時30分~午前9時
・横浜駅:午前7時~午前8時30分

と各駅で異なっている(いずれも90分の設定)。またオフピーク定期券でピーク時間帯に利用した場合、降車時に通常の料金が差し引かれる。

 実際、料金はどの程度変わるのか。

 例えば、東京~横浜間(営業キロ28.8km)の6か月通勤定期で見ると、6万7980円だったものが、3月18日以降はオフピーク定期券利用の場合、6万2600円で5380円の値下げとなる一方、通常の定期券は7万350円で2370円の値上げになる。

 ラッシュ時間帯を避けて利用するか否かで、5000円以上の価格差が出る。この差は果たして、企業が自社の労働者にオフピーク通勤を勧奨する一助となるのだろうか。

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