北海道「タマネギ列車」が維持困難路線で今なお存続しているワケ トラック並走なのになぜ?
「タマネギ列車」の愛称を持つ貨物列車が、北海道の石北本線を走っている。その存在は、路線の維持にも関わっている。
鉄道は2割ながら「生命線」

費用負担までして地元が運行継続を求めたのは、トラックドライバー確保の難しさと、貨物列車の特長である「小ロット」のコンテナにあった。
厳しい労働環境を背景とした慢性的なドライバー不足は、「タマネギ列車」の廃止が取りざたされていた2010年代初めに既に顕在化していた。さらに近年は「物流の2024年問題」も喫緊の課題だ。
先述の通り、北見エリアは内陸部にあり、仮に船舶に移行するとしても、釧路などの主要港湾へは150km以上ある。多くの貨物列車が乗り入れる北旭川駅まででも約170km。出荷期に毎日、これらの距離を走るトラックを確保することは難しい。限られたドライバーとトラックは、集荷施設と北見駅の間のピストン輸送に使う方が効率的なのだ。
さらに、先述の通り、JRのコンテナは5t積みで、10~20tのトレーラー車に比べロットが小さく、市場動向に合わせて出荷するのに適しているという。
この記事の前半部分で紹介したように、北見と北旭川の間はトラックで運び、そこから列車に載せる場合もある。実はこちらの方が量は多く、「タマネギ列車」はその4分の1に過ぎない。しかし、トラックを補完するこの2割が「タマネギ輸送の生命線」なのだ。地元の輸送関係者は「トラック、列車の比率がベストの状況にある」と話す。