運送業の若手ドライバー流出が止まらない! 荷主との「馴れ合い文化」は運送会社にも大きな非、仕事じゃなく「ドライバー」売るな
労働環境が原因で、若手トラックドライバーが業界を去っている。その深層にはいったいなにがあるのか。なぜ荷主への「タダ働き」は終わらないのか。
消費者が知るべき「荷主の実態」

もちろん会社や個人にもよるし、これ以外の要因も含めての話ではあるが、残念ながら「タダ働き」に通じるような理不尽が「当たり前」にされている、という意見が大半というのが現実だ。それを裏づけるように物流に関する公正取引委員会の調査(2022年)では、
・代金の不当な変更:351件
・代金の支払い遅延:161件
・代金の減額:92件
・不当な利益の提供要請:44件
・割引の困難な手形交付:38件
・買いたたき:26件
・下請に対する報復:21件
といった荷主の実態が明らかとなっている。そしてその裏には顧客や元請けに逆らえない、だから現場に押しつけるという運送業者がいる。
時間外労働の上限規制による2024年問題で、間違いなくトラックドライバーは不足どころか「運んでくれる人が見つからない」状態に陥るだろう。物流は国家の血脈であり、私たちの日常生活は物流によって支えられている。
にもかかわらずいまだにドライバーに理不尽な負担を押しつけるどころか「タダ働き」を強いる現場が当たり前に存在する。それを見て見ぬふりの客がいる。プロに正当な金を払わないことは「悪」なのに。
国土交通省が2016年から「トラック運送業の適正運賃・料金検討会」を繰り返し、改正案を繰り返し提示してきたにも関わらず、この国のどの業界も現場レベルでは無視という現実。先の大戦でこの国は物流の軽視によって敗北したが、いま再び物流の軽視によって滅ぶかもしれない。
その危機がおとずれたとき、あなたの仕事を、日々の生活を、運んでくれるドライバーはどれだけ残るだろうか。