スペックはバイク以上? 昭和レトロな「電動三輪車」の可能性、日本の利用拡大に必要な条件とは
国内で16番目の自動車メーカーとして電動三輪車で新規参入した、日本エレクトライクという会社をご存じだろうか。同社を通して電動三輪車の可能性を探る。
エレクトライクとソーラートライク

三輪車のエレクトライクおよびソーラートライクは、ダイハツのミゼットやマツダのT1500といった往年のオート三輪の面影をほうふつとさせ、どこか懐かしさを感じさせる。昭和の高度成長期にオート三輪をあちらこちらで見かけた世代には、過去の記憶を思い出すなど感慨深いものがあるだろう。
一方、オート三輪を知らない世代は、アジアンテイストや新鮮さを感じるのではないだろうか。
エレクトライクの主な諸元は次のとおり。
・サイズ:全長2495mm、全幅1295mm、全高1695mm
・乗車定員:ひとり
・駆動方式:2モーター(4.5kW×2)の後輪駆動
・最高速度:49km/h
・最小回転半径:2.8m
・航続距離:約60kmもしくは約30km(搭載バッテリーによる)
・積載量:150kg
軽トラックよりコンパクトで、小回りがきくため機動性が高く、都市部や地方によらず狭い道が多い地域の輸送手段に向いていると思われる。また、低重心設計や左右駆動輪に取り付けられたモーターのアクティブホイールコントロール(個別制御)により、走行安定性を確保している。
このほか、家庭用電源で充電できるため、電気自動車のように特別な充電設備を必要としない点も扱いやすいといえよう。なお、ソーラートライクは、天井に設置した太陽光パネルにより充電する仕組みだ。
エレクトライクの価格は、同社のホームページによると、助成金の取得により実質100万円で購入が可能とのことである。