もはや映画並み? 航空会社の「機内安全ビデオ」が近年、大変身を遂げている理由
近年、飛行機の「機内安全ビデオ」のバリエーションが増えている。いったいなぜか。
費用対効果の高いビデオ
飛行機にたまにしか乗らない客にとって、機内安全ビデオは新鮮だろう。だが、常連客にはマンネリと感じられるかもしれない。航空会社にとって、すべての乗客に対して毎回「いかに見てもらうか」は、非常に大事な部分だ。
映画とのコラボレーションや観光スポットの紹介などは、宣伝効果も見込める。広告やCMでは費用がさらにかさむうえに、避けられたり、嫌われたりする傾向もある。
一方、ビデオは乗客が必ず見ることが前提だ。内容は安全に関することがメインでも、適度な時間内にしっかり見られるため印象に残りやすい。結果的にその費用対効果は高いと言える。
長年どの航空会社も似たような内容だった。機内での安全は命にも関わるため、エンターテインメント化がタブー視されていた側面もある。前出のデルタ航空やニュージーランド航空などの影響で、直近10年あまりで、昔からの固定概念が一気に変わった感がある。
世界の航空業界は格安航空会社(LCC)の登場もあり、生き残りをかけた集客競争は激しい。ビデオは、航空会社が独自の個性を出せる部分でもある。定番パターンとエンタメパターン、その二極化の流れは今後も続きそうだ。