もはや映画並み? 航空会社の「機内安全ビデオ」が近年、大変身を遂げている理由
近年、飛行機の「機内安全ビデオ」のバリエーションが増えている。いったいなぜか。
現地の人気観光地が登場することも

映画の最新作とコラボレーションしたことで有名なのが、ニュージーランド航空だ。
映画『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』の各3部作は、ニュージーランド出身のピーター・ジャクソン監督が手掛け、国内各地がロケ地となった。映画の出演者も参加し、ロケ地がビデオの舞台となるなど、まるで映画の続きを見ているかのような完成度の高さだった。
ほかにも、ラグビーの代表チーム「オールブラックス」や先住民に焦点を当てた内容など、同社のビデオは毎回刷新されるたびに世界中で話題となっている。
その国ならではの魅力を発信する航空会社もある。
シンガポール航空は、安全の内容をしっかり伝えるとともに、国内にある観光名所をさりげなく紹介。同国の出発便と到着便で、乗客目線で内容が異なるのも特徴だ。
また、エールフランス航空も毎回センスあふれる内容だ。最新ビデオにはパリのオペラ・ガルニエ、ヴェルサイユ宮殿、コート・ダ・ジュールなどが登場する。まるでミュージカル作品のような仕上がりになっている。エジプト航空では、古代エジプトの世界がテーマだ。
日系エアラインは主に昔から、機内で乗務員が紹介する定番パターンを踏襲する。その流れが一時期変わったのがANAの「歌舞伎」だった。
2018年12月から登場し、日本の伝統芸能を用いた内容は、外国人はもちろん、日本人にも好評を博した。筆者も何度も見るうち、歌舞伎に興味を持つキッカケとなった。現在は以前のパターンに近い内容に変更された。一方、スターフライヤーは、以前は忍者、現在はロボットキャラクターが登場する独自路線を進む。