定温貨物列車・ブロックトレイン新設へ 10年で設備投資4000億円 JR貨物長期ビジョン

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JR貨物は、今後と10年間で物流効率化と商品力強化をさらに推進する。

2030年までの方針を発表

JR貨物グループが2030年に目指す姿(画像:JR貨物)。
JR貨物グループが2030年に目指す姿(画像:JR貨物)。

 JR貨物は2021年1月8日(金)、今後10年間の方針をまとめた「JR貨物グループ長期ビジョン2030」を発表した。

 設備投資額は、2021年から2030年にかけて、成長・戦略関連に約1770億円、維持・更新関連に約2250億円、計4020億円を投資する。

 新たな輸送サービスとして、ブロックトレインの新設する。輸送力を区画(ブロック)で販売して列車1編成や一部貸切で輸送する「専用ブロックトレイン」や、複数の荷主の貨物を輸送する「混載ブロックトレイン」だ。すでに2006年から東京~大阪間で1日1往復の「スーパーグリーンシャトル」を運行しており、拡充する方針だ。

「定温貨物列車」も導入する。食品、医薬品、精密機器など、温度管理が必要な貨物を運ぶ専用列車で、列車1編成全て定温コンテナを積載する。貨物鉄道の大量性・中長距離・定時性を生かし、商品力を強化する。

 設備面では、マルチテナント型大規模倉庫「レールゲート」や駅ナカ・駅チカ倉庫の開設を進め、ワンストップの効率的な物流の仕組みづくりを推進。「積替ステーション」の設置も戦略的・継続的に進め、トラックドライバーの負担軽減や物流効率化につなげる。

 物流結節点機能の強化や鉄道事業基盤の強靭化、海外事業への参画、不動産事業の発展、就労制度の改善なども推進する。

 JR貨物は2030年にかけて、多少の経済変動や自然災害が起きても、連結経常利益140億円以上を安定的に維持できる収益基盤を構築するとしている。

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