JR東海「走らぬ超電導リニア」を導入 それが効率的なワケ L0系&MLX01実物使用

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JR東海が、かつて山梨実験線で走行試験に使っていた超電導リニアL0系の車両を使って、愛知の山中に実験設備をつくった。走行しないが、乗り心地の向上や地震発生時の安全性確認といったテストができるそうだ。

「走らぬリニア」実際に見てみた これで何をテストできるのか?

黄色の枠の部分は土台ごと振動。地震を再現できる(2020年12月4日、恵 知仁撮影)。
黄色の枠の部分は土台ごと振動。地震を再現できる(2020年12月4日、恵 知仁撮影)。

「リニア走行試験装置」によるテストの様子を取材したところ、車両が浮き上がり(今回は約4cm)、様々に細かく揺れる姿が見られた。実車体の振動を元に、リアルタイムに計算。揺れを再現しているそうだ。

 この「走らぬ超電導リニアL0系」で、どんなことが試験できるのか。

 まず「乗り心地向上確認試験」。磁力で車両を浮上させ、走行時の揺れを再現。車両に搭載されたクッション(空気バネ、ダンパーなど)の設定を変化させて乗り心地を確認するそうだ。

 つぎに「超電導磁石の長期耐久性試験」。台車に取り付けた超電導磁石へ、走行時における超電導磁石特有の振動を長時間与えることでどうなるか、検証するという。

 そして「状態監視システムの構築」。車両、超電導磁石、地上コイルなどについて、山梨実験線では設定が難しい異常状態や、軌道のズレを模擬的につくり、そのデータを取得することで、各設備における故障の予兆を検知するシステムの構築を図る。

 最後に「地震発生時の安全性確認」。すでに車両、地上設備の強度試験で地震時の安全性は検証済みだそうだが、この実験設備で実際に揺らすことで、より高いレベルの安全性を確認するとのこと。

 この「リニア走行試験装置」では、すでに山梨実験線の乗り心地再現と、地震時の安全性再確認について検証を完了。

 JR東海のリニア開発本部 本部長の寺井元昭さんは「高速な超電導リニアには、新幹線にはない高周波の振動もあります。それらを減らして、東海道新幹線の乗り心地に近づけたいです」と話す。

 ちなみにこの「リニア走行試験装置」、工事費は約66億円だそうだ。