東京一極集中を緩和? 知られざる第五の環状道路「核都市広域幹線道路」をご存じか
東京外環自動車道と首都圏中央連絡自動車道の間を縫うように建設が計画されている「核都市広域幹線道路」。この道路の整備の目的と効果とは?
実は既に完成している区間も

ここまで見てきて、核都市広域幹線道路は「夢物語」に近いという印象を受ける人もいるかもしれないが、決してそうではない。なぜなら既に完成している区間もあるからだ。
その区間とは
・首都高速神奈川7号横浜北西線(横浜北西線)
・首都高速神奈川7号横浜北線
・首都高速埼玉新都心線(埼玉新都心線)
である。
いずれの路線でも核都市広域幹線道路の名は冠しておらず、路線番号についてもそれぞれ「K7」「K7」「S2」となっており、首都圏における環状道路を示す「C」の文字は割り当てられていない。
このような名称になっているため、世間一般では核都市広域幹線道路が認知されていない。つまり、表向きは首都高速の一路線として振る舞っているが、実際は核都市広域幹線道路という、大規模な計画の一部なのだ。
ちなみに、現在未開通区間における道路規格は未定だが、既存の開通区間である前述の3路線の規格が最高速度60km/h、片側2車線(埼玉新都心線の一部区間を除く)の都市高速スタイルで設計されていることからも、少なくともそのレベルを満たした規格で設計されることが予想される。むしろ、既存の開通区間を下回る規格での開通は、前述の核都市広域幹線道路を建設する意義に反すると言えるだろう。