DX活用の「クルマ泊」拡大中 全国50拠点、利用件数が過去最高 地域経済の活性化へ

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九州周遊観光活性化コンソーシアムが展開している「車泊(くるまはく)」の利用件数が伸びている。一体どのような事業なのか。

「休憩駐車管理システム」を導入

車泊のイメージ(画像:トラストパーク)
車泊のイメージ(画像:トラストパーク)

 新型コロナウイルス禍で、密を避けた移動と滞在ができるキャンピングカーの利用が増えている。その中で、九州周遊観光活性化コンソーシアムが各地の観光振興を目的として展開している「車泊(くるまはく)」の利用件数も伸びている。

 代表機関のトラストパークによると、車泊は、未利用スペースや不稼働時間帯の駐車場などをシェアリング活用する事業。

 有料での車中泊を可能とするルール整備と、無人・キャッシュレス・非接触運用が可能な電源提供型「休憩駐車管理システム(RVパークsmart)」の導入により、通過型地域や過疎地域などの本来は泊まれない場所に滞在することで、地域経済の活性化を図る狙いだ。

 車泊スポットは、2018年に熊本・長崎7地域での実証事業をへて横展開し、2022年6月時点で全国50か所(九州4か所)にRVパークsmartを設置。公共地が54%(27市町村)を占めており、地域課題の解決に向けて地方創生などの計画に基づき導入し、自治体や指定管理者と連携しながら各地で自走運営を行っている。

 2022年の車泊利用件数は、2021年1月~5月期間の利用実績比で2倍増、コロナ1年目の2020年実績比で7倍増とコロナ禍に急伸。5月の車泊利用件数も過去最高を記録した。家族やペットと一緒に旅をする利用者が増えているという。

 車泊スペースでWi-Fiが利用できるスポットも増えており、同社は「今後は車内でのテレワークやワーケーション利用も見込まれる」としている。

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