ナビがあるのに、なぜ60.2%が「道に迷う」のか? 技術が行き渡るほどに残る、ハンドルの不確かさ
- キーワード :
- 自動車
休日のドライブ経験者の33.2%、すなわち3人に1人が「失敗やハプニング」を経験している。NEXERとグーネット中古車の調査(有効回答500)は、道迷い60.2%や渋滞47.0%などの環境要因に加え、ガス欠やインロックといった操作ミスも一定割合で残存する現実を示した。技術進化の裏で浮かび上がるのは、運転という行為に内在する不確かさの構造である。
準備を無効化する三要素の摩擦

備えあれば憂いなし、とはいい切れない現実もまた、調査結果からは透けて見える。ドライブの失敗を防ぐために何らかの準備をしていると答えた人は37.2%。その具体的な中身は、事前のルート確認(64.0%)や、ゆとりを持たせた計画(57.0%)、天候・交通情報の収集(47.8%)、さらには燃料の把握(46.8%)といった顔ぶれだ。
しかし、これほど入念に備えを重ねていても、道の上でのトラブルは止まない。走行環境は刻一刻と移り変わり、あらかじめ立てた予測を軽々と越えていく。個人の心がけという準備だけでは、現場で起きる動的な変化を拾いきれない限界が、そこには横たわっているのだろう。
なぜ、この隔たりが埋まらないのか。背景には、技術、制度、そして人間の振る舞いという三つの要素が、うまく噛み合っていない不全感があるように思う。ナビゲーションが指し示す進路、地域ごとに異なる複雑な交通規制、そしてドライバーがその場で抱く違和感。これらが正面からぶつかり合ったときに生じる摩擦こそが、ハプニングを絶え間なく生み出す温床となっているのではないか。