ホンダ「韓国撤退」 空いた座を狙う新勢力の影、次に覇権を握るのは誰だ? 輸入車「2割」時代の構造変化
本田技研工業が韓国での四輪販売を終了する。販売はピーク時の1万台から2025年に1458台へ急減し、巨額赤字2.5兆円の中での撤退判断だ。輸入車比率2割超・EV比率3割に迫る市場変化のなか、日本勢の競争力低下と中国勢台頭の構図が浮かび上がる。
日本ブランドの地盤沈下と連鎖する危機

韓国市場からホンダや日産が相次いで姿を消した事実は、中国メーカーにとって参入のハードルが下がる状況を招きかねない。手強い競合が減れば、中国勢が市場へ浸透していく速度は一段と増すだろう。
これは一国だけの話ではなく、各地での撤退が重なれば、日本勢が積み上げてきた競争力は少しずつ削られていく。一度手放したブランドの信頼や販売の網を、再び築き上げるのは容易ではない。その間に他社が奪った市場を奪い返すことは、極めて困難な作業になる。
ホンダが残した教訓は重い。市場の移り変わりに合わせた製品の投入や、立ち位置の確保が後手に回れば、生き残りそのものが危うくなることを示している。韓国市場は規模こそ限られているが、新しい流行に敏感な買い手が集まる場所だ。ここでの敗北は、これまでの日本メーカーのやり方が通用しなくなっている現実を突きつけている。
もし、ホンダが去った穴を中国勢が難なく埋めてしまえば、現地のユーザーや政策を担う人々の間に
「日本車がなくても不自由はない」
という実感が広がってしまう。こうした成功体験が積み重なることの代償は大きい。
今後、他の地域でも同じような事態が続くのか、それとも日本車が再び存在感を示せるのか。ホンダによる韓国撤退という決断は、世界を舞台にした日本車の優位が揺らぎ始めた、危機の幕開けを伝えている。