「空気を運んでいる」と言われて30年…予約殺到の客室化企画と黒字経営、“白い無人車両”が変えた評価とは
予約困難な「ゆりかもめ30周年コラボルーム」が5月5日まで延長される一方、2024年度の同線利用は12万9878人と倍増し営業利益27億円を計上。延伸停滞のなか、都心臨海地下鉄構想との競合が浮上している。
延伸計画の停滞

既存の沿線には明るい動きがある一方で、豊洲から先への延びる計画は実質的に進んでいない。
この計画は、2000(平成12)年の運輸政策審議会答申第18号で、豊洲~勝どき間約3.9kmについて2015年までに工事に入るのが望ましいとされたものである。現在、豊洲駅で路線は途切れているが、その先は勝どき方面へ大きく曲がる形となっており、当初から延伸を見込んだ構造だったとされる。ただし、この計画は今に至るまで具体的な動きが見られない。
その背景には、中央区が2014年から調査を進め、東京都も2021年に検討組織を設けた都心部・臨海地域の地下鉄構想がある。この構想は東京駅八重洲口から東京ビッグサイトまでの約6.1kmを結ぶもので、途中に銀座、築地、勝どき、晴海、豊洲市場などの駅を置く想定である。
ゆりかもめの既存路線や延伸案は大きく曲がる区間が多いのに対し、この構想はほぼ直線で結ぶ案となっている。さらに、ゆりかもめは他の鉄道と直通運転ができない独自方式だが、この構想は一般的な鉄道として計画されており、東京駅では常磐新線の延伸構想との接続、東京ビッグサイト付近では羽田空港アクセス線との連結も視野に入っている。
一部の報道では、この構想は2030年ごろの着工、2040年ごろの開業が想定されているとされる。実現するとしても先の話になるが、ゆりかもめの延伸よりもこちらの構想が先に進む可能性が高いとみられる。