「空気を運んでいる」と言われて30年…予約殺到の客室化企画と黒字経営、“白い無人車両”が変えた評価とは
予約困難な「ゆりかもめ30周年コラボルーム」が5月5日まで延長される一方、2024年度の同線利用は12万9878人と倍増し営業利益27億円を計上。延伸停滞のなか、都心臨海地下鉄構想との競合が浮上している。
安定した収益構造

同社が公式サイトで公表している2024年4月1日から2025年3月31日までの損益計算書によると、営業収益は107億3338万円、営業費は80億1899万円で、営業利益は27億1440万円の黒字となっている。当期純利益は22億1412万円の黒字である。
当期純利益には特別利益としての国庫補助金等受贈益が含まれているが、その額は568万円にとどまる。
また、同社は東京都の財政支出の受け入れ状況も公開しており、同期間の東京都からの補助は231万円、委託は1億3211万円、借入残高は0円となっている。利益率は20.6%であり、補助金への依存も小さい。第三セクター鉄道としては経営状態は良好といえる。
同社の株主構成は、東京臨海ホールディングスが99.9%、東京都が0.1%である。東京臨海ホールディングスは、同社のほか東京ビッグサイトや東京テレポートセンター、東京臨海熱供給など、臨海部の第三セクターをまとめる持株会社であり、東京都の出資比率は85.3%である。東京都は持株会社を通じて同社を間接的に支えている形だ。
東京臨海ホールディングスの2024年4月1日から2025年3月31日までの連結売上高は749億8700万円で、売上総利益は173億6200万円の黒字となっている。
そのうち交通事業であるゆりかもめの売上総利益は35億5400万円であり、ビル事業(東京テレポートセンター、東京ビッグサイト)や展示会事業(東京ビッグサイト)に次ぐ収益の柱となっている。