「日本車なら砂漠でも売れる」――ホルムズ海峡封鎖の激震! 中古車輸出227社を揺さぶる物流停止とは

キーワード :
, ,
中東情勢の緊迫でホルムズ海峡が封鎖され、日本企業の貿易に大きな影が落ちている。中東13か国と取引する1515社のうち、227社は中古車輸出が主力。物流が止まれば在庫は資金を縛り、日本車ビジネスの商流そのものが揺らぎ始める。

三大都市圏へのリスク集中

日本企業の「中東地域13か国」進出・輸出入動向調査(2026年)(画像:帝国データバンク)
日本企業の「中東地域13か国」進出・輸出入動向調査(2026年)(画像:帝国データバンク)

 中東と関わる企業の本社所在地を見ると、東京都が646社、大阪府が227社、愛知県が129社となっている。この三つの都府県だけで全体の六割を超える。企業の集まり方には明確な偏りがある。物流が止まれば、その影響は日本全体に広がる前に、まず特定の地域経済を直接揺さぶることになる。

 とりわけ129社を抱える愛知県は、国内最大の自動車産業の拠点だ。中古車輸出は、国内で増える車を海外へ送り出す出口として機能してきた。中東という大きな受け皿がふさがれれば、行き場を失った車が国内市場に流れ込む。結果として中古車の買い取り価格は下がる。下取り価格が落ちれば、消費者が新車に買い替えるときの負担は重くなる。新車販売の勢いも弱まっていく。

 輸出の停滞が及ぼす影響は、227社の卸売業者にとどまらない。港を支える物流会社、各地の金融機関、さらに中東と取引する全国43都道府県の1000社を超える企業へと広がっていく。地政学の揺れは海の向こうで起きている。しかし、その余波は日本の地方経済を確実に圧迫する。産業全体の活力も、少しずつ削られていく。

全てのコメントを見る