「新潟の翼」は地元を捨てるのか? 26億円赤字の独立系が放つ「拠点外進出」という衝撃

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新潟発の地域航空会社トキエアは設立から約6年で純損失26億円、就航4路線と少数機材ながら、FDA型の地域間輸送戦略で2030年度売上300億円を狙う。

期待と問題の直面

現在、3機のプロペラ機で4路線を運航するトキエア(画像:トキエア)
現在、3機のプロペラ機で4路線を運航するトキエア(画像:トキエア)

 新潟県の花角英世知事は2026年1月5日の定例記者会見で、新潟空港のコンセッションに向けた動きが停滞している現状に触れた。コンセッションとは、空港の土地や建物は国や自治体が保有したまま、滑走路やターミナルなどの運営権を民間企業に長期間貸し出す事業形態である。花角知事は、地域航空会社「トキエア」を含め、就航便数や搭乗客数が一定の水準に達しなければ、運営権に投資する企業は現れないと述べている。

 新潟空港のコンセッションの是非は別として、注目されるのは知事が会見で触れたトキエアの存在だ。トキエアは2020年7月に設立され、2024年1月に新潟~札幌(丘珠)線で運航を開始した独立系の地域航空会社である。JALやANAなど大手系列には属さず、地元企業が出資し、新潟県も融資して設立された。新潟空港を拠点とする新しい航空会社として、地元からは大きな期待が寄せられていた。

 トキエアは創業・就航当初から課題に直面している。

 当初、2023年6月に予定していた新潟~札幌(丘珠)線の就航は、体制が整わず3度延期され、2024年1月にようやく運航を開始した。その後、2024年6月に新潟~仙台線、同年9月に新潟~名古屋(中部)線、2025年3月に新潟~神戸線を就航させたが、搭乗率が低迷していた新潟~仙台線は同年3月に休止となった。

 加えて、保有するリースのプロペラ機は3機のみで、機材トラブルによる欠航率の高さも課題となった。新潟県からの融資に対する返済猶予の申し出や補助金の不正受給問題も報じられている。

 公式サイトに掲載された決算公告によると、第5期(2024年4月1日~2025年3月31日)の当期純損失は約26億円に上る。新潟県民から大きな期待を受けつつも、経営の安定性に課題がある企業であることは確かだ。

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