「新潟の翼」は地元を捨てるのか? 26億円赤字の独立系が放つ「拠点外進出」という衝撃
新潟発の地域航空会社トキエアは設立から約6年で純損失26億円、就航4路線と少数機材ながら、FDA型の地域間輸送戦略で2030年度売上300億円を狙う。
フェス集客によるエンタメ・航空連携

こうしたなか、トキエアは2025年にふたつの戦略を打ち出した。ひとつは6月にLAND代表の和田直希氏が共同代表に就任したことで、もうひとつは10月に実業家の堀江貴文氏が取締役に就任したことである。
和田氏が率いるLANDはエンターテインメント関連企業で、トキエアの長谷川政樹代表とは「燕三条ジャパンフェス」の立ち上げを通じて縁が生まれた。エンターテインメント業界と交通・宿泊業界の親和性は高い。普段は空席が目立つ地方空港と地方空港を結ぶローカル航空路線でも、行き先となる都市で人気男性アーティストのフェスが開催されると、若い女性の搭乗客で満席になることがある。
このようなフェスによる需要は一時的なものに過ぎないが、エンターテインメントによる集客力は無視できない。なお、LANDはトキエアの株式を30%超取得しており、和田氏は話題作りのための雇われ共同代表ではない。
一方、堀江貴文氏の取締役就任については、和田氏の共同代表就任の際と異なり、トキエアから公式のプレスリリースは出されていないが、多くのメディアが報じている。堀江氏は様々な事業を手掛けるほか、宇宙ビジネスにも関わっており、トキエアでは小型航空機の製造に参入する計画だとしている。