「輸送密度350人」は成果か警告か? 利用者1.7倍も「存廃目安」に遠く及ばない現実、「都民の血税を回すな」都市部の冷淡な声も
輸送密度350人。国の存廃目安1000人には届かないが、19.5%増と4年で1.7倍に伸びたJR加古川線。住民の努力を成果とみるか、限界の数字とみるか。次回WT会合で評価を巡る攻防が本格化する。
輸送密度350人を巡る評価の綱引き

次のWT会合で議論が集中しそうなのは、輸送密度350人という数字だ。沿線はこの結果を利用促進の実績と強調し、まだ伸びしろがあると主張するだろう。だが、JR西日本は観光需要を見込めない現状に危機感を募らせているのでないか。
WTの母体となる兵庫県のJRローカル線維持・利用促進協議会は、路線のあり方を検討する国の再構築協議会と違い、あくまで路線を維持して利用促進を図るための組織。兵庫県交通政策課は「協議会で将来のあり方検討は想定していない」と説明した。
それでも、JR西日本はWT発足当初から将来のあり方検討に入りたい考えを伝えている。これに対し、沿線は利用促進の継続を求めて譲らない。これまでの議論はかみ合わない場面が少なからず見られた。
そのなかでJR西日本は今回の実験結果をどう評価するのだろうか。WTは次回会合でさらなる利用促進を目指すのか、それとも双方の主張が平行線をたどったままなのか、会合の行方は予断を許さない。