「生産ラインを丸裸にする」日産も挑む“突発停止ゼロ”への執念――年間17万時間の損失を消し去る「AI予知保全」の威力とは

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AIを活用した予知保全や学習型システムが自動車生産ラインの停止時間を年間17万時間削減。効率化と安全性向上を両立させつつ、ブラックボックス化の課題も浮上している。

スマートファクトリーの標準化

自動車産業のAI予知保全。
自動車産業のAI予知保全。

 機械学習はこれからも5年、10年と進化を続けるだろう。自動車業界では、生産設備をネットワークでつなぎ管理するスマートファクトリー化が進んでおり、近い将来には予知保全システムだけでなく、部品交換の記録や判断のプロセスを常に確認できる環境が整うことが想定される。

 設備の消耗部品を無駄なく使い切り、遠隔からパーツの状態を監視して故障を予測できるため、運用や保守のコストを大きく抑えられる可能性もある。加えて、「HYPRDRIVE」のようなソフトウェアが広まれば、自動運転車の学習効率や走行環境の判断能力を、従来よりも低コストで高められるだろう。

 こうした見えにくい最適化の積み重ねが、結果として社会インフラ全体の水準を徐々に引き上げていく。

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