テスラの「安全神話」に黄信号? 直近2期で微妙に悪化、市街地データ非公開で真の安全性不透明か
テスラ車のオートパイロットは636万マイル走行ごとに事故1件とされ、非使用時の159万マイルを大きく上回る。ネットワーク化された数十億マイルの実走行データから安全性向上が示される一方、統計の詳細や市街地での実態は不明で、今後のロボタクシー展開が評価基準となる。
オートパイロットの安全効果

テスラ車はすべてネットワーク化されており、世界中の車両から収集された数十億マイルに及ぶ実走行データを活用できる。そのうち90億マイル以上はオートパイロット作動状態で走行したデータである。
オートパイロットは、高度な運転支援機能で、車線維持、前方車両との距離調整、自動ブレーキなどを統合して制御するシステムである。テスラはこのデータを分析することで、さまざまな事故の発生メカニズムを理解できると説明する。
2018年10月以降、車両に関する安全情報を一般に提供するため、四半期ごとに安全データを自主公開してきた。
先日、2025年第3四半期の「テスラ車の安全性レポート(Tesla Vehicle Safety Report)」が発表された。テスラ車の安全性は着実に向上しているのだろうか。
事故1件あたりの走行距離を見ると、オートパイロットを使用するドライバーは636万マイル(1023万5427km)ごとに1件の事故が発生した。一方、オートパイロット非使用のドライバーは99万3000マイル(159万8078km)ごとに1件の事故が発生した。
参考までに、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)と連邦道路局(FHWA)の2023年の最新データでは、米国では約70万2000マイル(112万9759km)ごとに1件の自動車事故が発生している。