「きょうも大行列や」 インバウンドばかりで乗れない「京都市民」自動運転に託すバス再生の希望
観光公害と担い手不足に揺れる京都が、自動運転で突破口を探る。ドライバー確保が困難な中、市は4700万円を投じて実証実験を開始へ。訪日客が急増し、路線維持すら危うい状況で、2028年度の本格導入を目指す。都市交通の持続性を懸けた一手だ。
早ければ年明けにも実験開始

この状態を打開しようと、市は市バスへの自動運転導入を計画している。その前段階となる実証実験は、関連経費4700万円を盛り込んだ一般会計補正予算案(当初予算に追加して編成される事業費の見直し・追加分)が市議会で可決され、近くルート選考に入る。導入目標は2028年度。市歩くまち京都推進室は
「準備が順調に進めば、年明けから実験に入れる」
とみている。
実験はドライバーが同乗してシステムを監視する「レベル2」で始める。市民の試乗体験で課題を検証したうえで、設定された運行条件内で自動運転ができる「レベル4」へ進む。レベル4の自動運転バスは伊予鉄バス(愛媛県松山市)が2024年末、松山市で導入したが、実証実験は横浜市など公営バスを運行する政令指定都市7市で初めてという。
市はコロナ禍前から混雑解消に取り組んできたが、決め手となる対策を打ち出せていない。市バスのドライバー不足が深刻な状態で推移しているからで、松井孝司市長は記者会見で
「担い手不足の中、課題の解決や路線維持につながる新しい可能性に取り組みたい」
と自動運転導入に意欲を示した。