宅配を支える「軽バン」の稼ぎはなぜ下がるのか? 「時給3000円」目標も夢と消えるオーナードライバー制の制度疲労 

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軽貨物運送は、軽自動車の小回りを生かし都市部ラストマイルを支える主力だ。だが最大積載350kgの低生産性、運賃低迷、ギグワーク増加による収入圧力、労働権保護の不十分さが課題となり、抜本的制度改革が求められている。

労働者権利保護の不十分さ

軽の宅配イメージ(画像:写真AC)
軽の宅配イメージ(画像:写真AC)

 もうひとつの問題は、

「労働者権利保護の不十分さ」

である。普通車や大型車に乗るドライバーは、一部の例外を除き、トラック会社に雇用された労働者だ。一方、軽貨物のオーナードライバーは、荷主や元請けと業務委託契約を結ぶ場合がほとんどで、雇用関係は存在しない。

 そのため、労働者に認められるさまざまな権利を行使できない。また、通常のサラリーマンが受けられる社会保障や労災補償、福利厚生などのメリットも、かなり限定された形でしか享受できない。

 逆にいえば、オーナードライバーを使う企業側には大きなメリットがある。企業は通常、給料の2~3割に相当する福利厚生費を負担する。しかし、ドライバーを業務委託で済ませれば、その分のコストを削減できる。

 そのコストカットのしわ寄せはドライバーにかかる。同時に、運賃の低下によって、適正な労働条件で働きたい他のドライバーにも影響が及ぶ。

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