宅配を支える「軽バン」の稼ぎはなぜ下がるのか? 「時給3000円」目標も夢と消えるオーナードライバー制の制度疲労
軽貨物運送は、軽自動車の小回りを生かし都市部ラストマイルを支える主力だ。だが最大積載350kgの低生産性、運賃低迷、ギグワーク増加による収入圧力、労働権保護の不十分さが課題となり、抜本的制度改革が求められている。
規制強化の継続

環境変化によって軽貨物の需要は増大している。しかし
・運賃水準の低迷
・交通事故の発生
など、課題への懸念も高まっている。そのため、国は軽貨物運送に対する規制強化を進め、各種制度変更を行っている。
まず安全規制の強化が進められている。近年の法改正では、
・安全講習の受講
・管理者の選任
・事故報告
などの義務が導入された。
次に焦点となるのは荷主や元請けとの取引適正化だ。なかでも運賃の適正化は重要で、適正運賃の確保は安全運行の前提ともいえる。
取引適正化の規制は多岐にわたる。例えば2025年に改正されたトラック法では、「適正原価」を下回る運賃での受託を制限する規定が追加された。この規定は普通車に加え軽貨物も対象であり、業界に一定の影響を与えると予想されている。
国に加え、業界団体の取り組みも加速している。全国軽貨物協会は適正取引ガイドラインを策定しており、報道によれば
「ドライバーの拘束1時間当たり収入の目安を3000円とする」
といった方針を示している。