日産・ホンダ「アリア/ZDX」生産停止の衝撃――米国EV鈍化・共和党政策が突きつける「米国依存」からの脱却

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米国EV市場は成長率が前年40%から10%に急減し、日産アリアやホンダZDXの生産停止が現実となった。日本メーカーは米国潜行とアジア集中を軸に、次世代技術開発や国際ベースモデルで生き残りを模索する局面にある。

EV普及の逆風到来

ZDX Type S(画像:本田技研工業)
ZDX Type S(画像:本田技研工業)

 米国では市場シェアの大きいテスラでさえ、2020年の60%から2024年には38%に低下した。これはEV市場で勝ち抜く難しさを示している。ライバルの増加とメーカー戦略の変化も影響している。グローバル市場を視野に、EV・ハイブリッド車(HV)・プラグインハイブリッド車(PHV)のラインアップを強化する全方位戦略を採るメーカーも増えている。

・消費者の多様なニーズ
・充電インフラの整備状況
・ガソリン価格の動向

を踏まえれば、この戦略は不可避である。米国市場にも同様の影響が出ており、EVに対しては逆風が強まっている。

 補助金制度も揺れ動いている。クリーン車両税額控除制度では、新車購入時に最大7500ドルの割引が受けられる。しかし対象となるEVは限定的で、消費者の選択肢は広がっていない。農村地域を中心に充電ステーションの不足も残る。こうした状況で、共和党政権はEVに否定的な姿勢をとる。

 これだけEV普及の課題が山積する米国市場では、普及の鈍化は避けられない。日本メーカーの収益も圧迫される。日産やホンダは、米国向け生産を止めざるを得ず、

「ラインアップの最適化」

が必要になると考えている。自動車分野の専門家やアナリストも、米国向けEVの停滞は避けられないと指摘する。競争力維持の難しさや規制変化への脆弱性が、日本メーカーの課題として浮き彫りになっている。

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