牙を剥く中国車! 揺れる欧州EV市場──「トヨタ」「日産」が直面する生存戦略と世界覇権の行方とは
欧州市場は中国EV勢の急拡大で構図が逆転している。2025年7月には販売台数が前年のほぼ倍となる6万台に達した。追加関税30%以上でも抑えきれず、欧州メーカーは過剰投資と高コスト構造に苦しむ。次の10年、世界EV覇権を握る勢力はここで決まる。
EV需要減速の余波

欧州では厳格なCO2排出規制や電池リサイクル指令が存在する。これにより欧州メーカー各社は過剰投資を余儀なくされた面がある。
しかし、EV需要は想定より伸びず、成長は減速。業績悪化を招く結果となった。その間隙を突いて、中国勢やテスラなどが欧州EV市場のシェアを奪う構図が生まれた。
欧州中央銀行(ECB)前総裁のマリオ・ドラギ氏は2024年9月、公表した報告書で指摘する。政策の欠如と一貫性のない規制が、EU自動車産業の深刻な問題を引き起こしたという。
EUはその後、規制見直しの検討を開始した。しかし、失われた時間や資金の影響は計り知れない。追加関税による短期的な対応で挽回することは、極めて困難な見通しである。