EVに欠かせないレアアース、なぜ日本は「中国依存」に苦しむのか? 輸入6割の供給リスクと対策とは

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日本のEV産業は急拡大する一方で、基幹部品のレアアース依存度は約6割を中国に頼る状況にある。供給停止リスクや価格支配力の圧迫に直面するなか、日本はアフリカ資源開拓や代替技術、リサイクル活用を組み合わせ、10年以上先を見据えた多層戦略で安定供給と競争力維持を狙う。

米欧連携と技術革新で依存脱却

マレーシア(画像:Pexels)
マレーシア(画像:Pexels)

 取り組みにはすでに成功例がある――。

 オーストラリアのライナス社への日本の投資は、2010年代以降、中国依存度を部分的に下げた。ライナス社はマレーシアで精製し、日本へ供給している。国際的には、EUがクリティカルローマテリアルズ法を制定し、重要素材のサプライチェーン強化を進めている。米国も同様に強化策を打ち出し、中国依存からの脱却を図る。各国が

「部分的自立化」

戦略を推し進めるなかで、日本は協調と競争の両立を迫られている。米欧との連携を深め、共同投資や技術共有を広げる必要がある。

 日本の戦略は、EVシフトを前提に中長期で構築すべきだ。レアアース確保は避けられない課題である。現実的な方向として、アフリカ・インド洋経済圏を軸に外交関与を強化する。技術革新とリサイクルで需要圧力を和らげ、米欧との連携で中国依存を最小化する。成功には10年以上の長期視野が不可欠だ。短期の成果に固執せず、継続的な投資を続ける姿勢が求められる。

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