「中古車価格」が二極化? 自動ブレーキ搭載、“安全プレミアム”はなぜ生まれたのか――義務化後の商機を読む

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自動ブレーキ義務化の進展が中古車市場を二極化させている。事故リスクを8割減らす実証データや保険料の割引が搭載車の「安全プレミアム」を後押しする一方、非搭載車には価格訴求という明確な役割が求められる。装備の有無が売買契約や輸出競争力にも影響を与え、業界の常識が今、大きく塗り替わろうとしている。

装備格差が呼ぶ書面見直し

中古車(画像:写真AC)
中古車(画像:写真AC)

 中古車業者にとって、安全装備の説明がより重要な業務となっている。搭載の有無が、年式や走行距離と並ぶ主要な商品情報に変わってきたからだ。これまで曖昧にされがちだった装備内容も、今では丁寧な説明が求められる。

 説明が不十分なまま販売すると、後のクレームにつながる恐れがある。

「安全装備の管理はどうすべきか」
「契約書にどこまで明記すべきか」

といった相談が、業者から専門家に寄せられるケースも増えている。自動ブレーキのように、価値に直結する装備が増えたことを考えれば、自然な流れといえる。

 こうした動きに対応し、書面の記載内容を見直す業者も出てきた。売買契約書に安全装備の項目を追加する販売店もある。トラブル予防を目的とした実務改善といってよいだろう。従来の契約書では対応しきれないと感じる業者も少なくない。

 また、安全装備は中古車の査定基準にも影響を与えている。装備の有無が車両の価値を左右するため、契約書への明記を含めた実務の見直しが進みつつある。安全装備の影響力が高まるなかで、古物商としての実務も変化し始めている。

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