「タクシー運転は最短3日でOK」の裏側──なぜ「充足率85%」の現場が“質より量”を求めるのか? 高齢者・外国人に頼る“プロの定義”とは

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タクシードライバー不足が深刻化するなか、警察庁は普通第二種免許の教習時間を従来の40時限から29時限へ短縮。2024年調査では依然15.1%の人手不足が続き、制度緩和や高齢者・外国人ドライバーの活用で対処を図るも、業界の安全性と持続可能性に懸念が拭えない。技術導入だけでは根本解決に至らず、公共輸送の信頼維持に向けた抜本的な産業構造の再考が急務だ。

定年後に稼げる職種

タクシー(画像:写真AC)
タクシー(画像:写真AC)

 高齢ドライバーの確保に向け、制度緩和の動きが進んでいる。国土交通省は、個人タクシーの運転者に関する年齢上限を、過疎地などに限って80歳まで引き上げた。

 従来、個人タクシーは人口30万人以上の都市でのみ営業が認められ、年齢要件は「開業時65歳未満」「更新時75歳未満」とされてきた。今回の改正では、いずれも「80歳未満」まで緩和される。年齢上限の見直しは、約20年ぶりとなる。

 一方、法人タクシーでは年齢制限は企業ごとに異なる。多くは65歳を定年としているが、定年後も嘱託や契約社員として勤務を継続できるケースが一般的だ。なかには75歳まで働ける制度を設ける会社もある。

 老後資金に不安を抱える高齢者にとって、タクシードライバーは魅力的な職業といえる。普通一種免許があれば就業できるため、参入のハードルが低い。加えて、歩合制による給与体系もあり、定年後の職種としては比較的収入が見込める点も関心を集める理由だ。

 ただし、高齢者ドライバーだけで人手不足を補うのは難しい。そのため、外国人ドライバーの受け入れに向けて、外免切替制度の改善や採用拡大に取り組むタクシー会社も増えている。

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